情報広場

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異物の話食品中の異物事例52012-11-02

 
Q:お惣菜に異物が入っていました。柔らかいけど一体何でしょうか?
A:検体は柔らかい物質で顕微鏡観察を行ったところ、繊維質で外観が再生紙等のパルプに類似していました。パルプは木材から製造されるため、植物に含まれるリグニンという物質の定性反応を行ったところ、結果は陽性でした。
本検体はリグニンを含んでいること、また繊維の粗さから機械パルプ、いわゆる紙であると推測されました。

異物の話食品中の異物事例42012-04-20

 
Q:お米の中に昆虫が入っていました。虫の同定は可能ですか?
 
A:検体は破損がひどかったのですが、ハエやハチの仲間は翅の模様(翅脈)である程度の同定が可能です。翅だけを観察してみると・・・
 
幸い翅は破損しておらず、この昆虫はクロバネキノコバエ科であることがわかりました。どこからでも混入する可能性がある昆虫ですが、いつ混入したのかを調べるため、カタラーゼ試験(※)を行いました。結果は陰性で検体は加熱されている可能性が高いと考えられます。つまり、お米が炊きあがる前から入っていたか、炊きあがったお米が熱いうちに入ったと推測されます。
 
※カタラーゼ試験とは・・・昆虫等の異物が加熱されているか非加熱であるかの状態を見分ける試験です。
多くの生体にはカタラーゼという酵素が含まれており、この酵素は過酸化水素を水と酸素に分解します。つまり、カタラーゼが含まれる生体に過酸化水素を加えると気泡(酸素)の発生が確認されます。
ところが、酵素はタンパク質であるため、加熱すると酵素としての働きを失い、上記の反応が起きません。カタラーゼ試験はこの反応を利用して検体の加熱・非加熱の判断を行います。
しかし、万能なわけではありません。何故かというと、検体が腐ってしまっていた場合、大量の細菌が付着していることになります。細菌にはカタラーゼを含むものも存在するため、カタラーゼ反応が確認されることがあります。また、加熱前に混入していたとしても、検体に火が通りきっていない場合はカタラーゼ反応が確認されることがあります。
カタラーゼ試験による加熱・非加熱の判断は指標にして頂くために行うということをご理解頂ければ幸いです。
 

水の話よくある水のトラブルQ&A2012-04-06

 

異物の話食品中の異物事例32012-04-01

 
Q:煮物の中に硬い物質が混入していました。これが何であるか調べてください。
 
 
  A:蛍光X線分析装置で元素分析を行ったところ、リンとカルシウムが検出されました。リンやカルシウムを主成分とする物質として骨や歯などが考えられますが、表面に隙間も確認されたため、これは骨であると推測されました。煮物に鶏肉を使用していたという状況から考えて、原料の鶏肉由来の異物である可能性が高いと考えられます。

放射能の話放射性物質測定機器のご紹介2012-03-29

当センターが所有する放射性物質測定機器一覧及び特徴をご紹介いたします。