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微生物の話ノロウイルスの脅威から職場を守るために！2016-07-08
ノロウイルスの脅威から職場を守るために！」
＜調理従事者からの食品汚染を防ぎましょう＞
ノロウイルス食中毒予防重要ポイント（Q＆A） 問１ どうすればノロウイルス食中毒を予防できますか？ 答 次のことが重要です � ー蠕�いの徹底 �� 調理器具の洗浄・消毒 | 
ノロウイルスの不顕性感染 ●感染した人の一部は症状が出ない場合があります。これが不顕性感染です。 ウイルスのタイプや感染者の健康状態にもよりますが、感染者全体の３割から６割の人が不顕性感染者となることもあります。 ●不顕性感染者の便にも、症状がある人と同様に、ノロウイルスが含まれます。 |
 問２ 不顕性感染の早期発見はどうしたら良いですか？ 答 不顕性感染の早期発見は、ウイルスを高感度に検出できる 『 リアルタイムPCR法 』 を用いた遺伝子検査法が有効です。 （公財）北九州生活科学センターでは、リアルタイムPCR法による不顕性感染の早期発見のため、調理従事者等が職場単位で一斉に受検する取り組みをお手伝いします。 |
食中毒患者の６０％以上は、ノロウイルスが原因です。 ノロウイルス食中毒は、１件あたりの発症者が多く、吐物などのエアゾルによる飛散や、ヒト−ヒト接触による感染により大規模食中毒になりやすい食中毒です。 |
夏場でもノロウイルスが原因の食中毒は起こります。 熊本市は３日、同市東区の私立保育園に通う０〜６歳の園児７７人が嘔吐や発熱などの症状を訴え、うち７人からノロウイルスを検出したと発表した。６歳の男児１人が一時入院したが２日に退院し、現在、全員が快方に向かっているという。市食品保健課によると、園児たちは７月２７日〜８月１日にかけて発症。市は園内で調理した給食が原因と断定したが、食べた日時は特定できていないという。 保育園は３日から給食の提供を自粛している。 ＝ 2015/08/04付 西日本新聞朝刊より抜粋 ＝ |
《重要Point》ご家族が感染してしまった場合の二次感染予防 ※ アルコールによる消毒は、効果が低いと言われています。 ※ �� ８５度以上の熱湯消毒 �� 次亜塩素酸ナトリウム消毒 ドアノブ、食器など感染者が触れる場所を消毒して下さい。 |
異物の話食品中の異物事例72016-07-05
 Q：魚の干物の表面にカビのようなものがあります。なぜ発生したのでしょうか？ A：たしかに表面が一部灰色です。灰色部分を生物顕微鏡で観察すると・・・ |  カビのような形態はみられませんでした。 そこで元素分析を行うことにしました。すると、灰色部分には灰色でない部分より多くの鉄が含まれていることがわかりました。 魚に含まれる硫黄分と調理器具などに含まれる鉄分が反応して変色した可能性が考えられました。 |
微生物の話食中毒を防ぎましょう！2016-07-05
１．食中毒の原因は？ 夏場に流行する食中毒の原因は、細菌によるものが多くなります。細菌は、温度・水分・栄養などの条件がそろうと食物の中で増殖し、その食品を摂取すると食中毒が発生します。カンピロバクター、サルモネラ、黄色ブドウ球菌などがあります。 | ２．どのように対策をすればよいですか？ |
 原則1：菌をつけない！ 不衛生な調理器具や取り扱いにより、食品が汚染されないようにすることが大切です。調理時はしっかり手を洗いましょう。調理器具は、洗浄・消毒し、乾燥させてから保管しましょう。食品に応じて調理器具を使い分け、相互汚染しないように適切に保管しましょう。 |
 原則2：菌を増やさない！ 細菌の多くは温度管理が悪いと時間の経過と共に増えていきます。食材搬入後は放置せず速やかに冷蔵庫に移すことが大切です。冷蔵庫も詰めすぎに注意し、庫内の温度も確認しましょう。調理済みの食品は、早く提供するようにしましょう。 |
 原則3：菌をやっつける！ 加熱が基本です！食品の中心部が75℃以上で1分以上加熱しましょう。しかし、食中毒を起こすウエルシュ菌は、食品中では熱・乾燥・薬品等に非常に強い芽胞の状態で存在します。カレー・シチューや野菜の煮物などを大量に調理後、そのまま室温で冷ます場合、ウェシュ菌が残っていると、増殖する危険性があります。そのため短時間の保存なら60℃以上に加熱し続ける、数時間以上の保存なら小分けにして素早く10℃以下に冷却し、室温保存によるウエルシュ菌の増殖を防ぎましょう！ |
 ☆平成27年の食中毒統計によると、細菌による食中毒はカンピロバクターが原因の患者数が最も多かったようです。カンピロバクターは、鶏・牛・豚などの消化管内にいます。食肉はしっかり加熱して提供しましょう。 |
その他研修所オープンのお知らせ2016-07-05
梅雨の季節を迎えましたが、皆様のところでは食中毒予防に気を使われていることと思います。4月より福岡市食品衛生協会と業務提携しています（公財）北九州生活科学センターKLSC福岡事業所に研修所がオープンしました。
平成28年5月17日に開催しました理事会において、当該研修所を理事の皆様が見学致しました（右写真）。このような常設の研修所は九州ではあまり見られません。本号では、研修所の概要について、ご紹介いたします。
１．研修所は何のためにあるのでしょうか？ 研修所設立の目標は、「食中毒の未然防止、科学的根拠による衛生管理」です。 衛生管理の必要性は、頭で分かっていても現実的に自分たちのこととして受け止めにくいものです。そこで、実際に自分の目で確かめることにより、具体的なイメージができて問題点を顕在化できることができます。現象を可視化することで、現場対応が具現化しやすくなります。 | ２．研修を受けるのはどんな人たち？ 研修の内容に応じて多様な方々を対象としています。具体的には、飲食店関係者、食品取扱従事者、食品製造業の品質管理の担当者や検査員、学生（小学生高学年、中学生、高校生、大学生）などです。 |
３．どんな研修ができるのですか？ 「食中毒を未然に防止するための手洗い講座」、「食品中の異物」、「微生物検査の基礎・専門講座」など基本的なものから専門的なものまで様々な研修が予定されています。 |
４．どのように申し込めば良いのですか？ 福岡市食品衛生協会のホームページに申し込み方法が記載されています（トップページの左側「事業内容」2段目、研修会「KLSC主催研修会」）。 |
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食品の話自然毒：下痢性貝毒って？2015-05-25
下痢性貝毒は1976年に宮城県で初めて確認された貝毒です。日本では1980年代前半まで中毒事件が多数発生しましたが、自治体などによるモニタリングが実施されるようになってからは、市販品による中毒はおきていません。
今回は、以前紹介した麻痺性貝毒に続き、当センターが検査を行っているもう1種類の貝毒「下痢性貝毒」について紹介します。
 �＿捨＼�貝毒とは？麻痺性貝毒と同様に、主に二枚貝(カキ、アサリなど)が毒素を持った植物プランクトンを餌として食べ、体内に毒を蓄積させる現象のことをいいます。その貝毒は症状により、麻痺性貝毒・下痢性貝毒などに分けられます。 これらの貝毒はそれぞれ原因となるプランクトンが異なりますが、下痢性貝毒は赤潮を形成する有毒渦鞭毛藻類(貝毒原因プランクトン)などを貝が食べることにより、徐々に毒を体内に蓄積し毒化していきます。これらを餌としている魚介類は、毒化の可能性があります。 下痢性貝毒の代表的な毒成分は、オカダ酸とその同族体のジノフィシストキシン群です。 |  ��中毒対策 麻痺性貝毒と同様に、外見から毒化した貝類の見極めはできず、一般的な調理加熱で毒素は分解されません。 また、中毒対策も麻痺性貝毒と同様の方法がとられています。異なる点は、毒性試験の規制値です。 |
| �Ｃ翔脳評� 下痢性貝毒による中毒症状は、消化器系の障害で、激しい下痢、吐き気、嘔吐などをおこしますが、致命的ではありません。症状は食後30分から4時間以内の短時間で起こります。後遺症もなく、死亡例もありません。 |
 �じ〆妻�法機器分析法では、試料をメタノールで抽出し、加水分解した後、得られた液の精製を行います。これを試験液とし、LC-MS/MSで測定、定量を行います。 当センターでは、いち早く機器分析に取り組み、4月1日からマウス試験法に代わり、機器分析法による検査を行っています。 |
